先日、東京の代々木公園で開催されたベトナムフェスティバルに行ってきました。このイベントはベトナム政府が唯一、国外での開催を公認する国家交流フェスティバルで、日本とベトナムが「相互協力」の関係をより強固にすることを基本方針としていて、開会式には駐日ベトナム大使や安倍昭恵夫人など多くの政府関係者も出席されていました。

 なぜこれ程までにベトナムとの「相互協力」に力を入れているのかというと、日本で就労している技能実習生約28万人のうち、ベトナム人技能実習生は約13万人おり、実に47%を占めていて、少子化が進み労働人口が減っている日本の経済発展には欠かせない存在になっているからです。

 しかし、近年では韓国や台湾も外国人材の受け入れに力を入れており、ベトナム人の技能実習生が日本以外の国で働くことを選択することが多くなっているそうです。その背景として、低賃金や長時間労働などの問題がたびたび報道されているように日本で働く技能実習生の労働環境が問題視されていて、外国人労働者からしてみると日本で働くことの魅力が薄れてきているのです。

 これからは、外国人材の受け入れを単なる労働力の補填と考えるのではなく、海外の多様なアイデアや視点を取り入れ会社を発展させるため外国人材を活用するといった考えにシフトし、外国人が働きやすい環境を整備して、選ばれる国、そして選ばれる会社にしていくことが必要なのではないでしょうか。

東京支店長 白倉 玄