こんにちは。社会保険労務士法人協心の水間です。
この1週間は冬の寒波が再来し、肌寒い日が続きました。地域によっては、
桜と雪が一緒に舞っていたそうで、不思議なことがあるものですね。

それでは「ヒトの芽コトの芽」はじまりです。


<今回号のコンテンツ>

  1. 1.人事ニュース 「パートが年休を取得した場合の賃金支払いにおける留意点」
  2. 2.ブログ 「健康診断と地域産業保健センター」
  3. 3.ピックアップ 「働き方改革の中で注目されるフレックスタイム制とは」
  4. 4.おすすめ書式・リーフレット

1要チェック! 人事ニュース ≫≫≫

● パートタイマーが年次有給休暇を取得した場合の賃金支払いにおける留意点 ●

働き方改革関連法により、年次有給休暇(年休)の取得義務化の対応が進んでいます。月給制の正社員のみでなく、時給制のパートタイマー(パート)が年休を取得するときの取扱いについても確認しておきましょう。

【内容の一部】
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1.年休の付与ルール
 年休は正社員だけでなく、パートに対しても付与されます。
 付与日数は、各パートの所定労働日数に比例して決定されます。

2.パートが年休取得した場合の賃金の支払い方法
 年休を取得した日に対する賃金は以下3点のいずれかの方法で支払います。
 従業員が年休を取得する度に、計算方法を選択することはできず、
 いずれの方法を用いるかをあらかじめ決定し、就業規則等に定める必要があります。

【通常賃金】…所定労働時間どおりに働いたとした場合に支払う金額
【平均賃金】…年休を取得した日以前3ヶ月間の賃金総額をその期間の総日数で除した金額
【健康保険標準報酬日額】…健康保険の標準報酬月額を30で除した金額
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▼全文はこちらから
http://contents.kyoshin.group/view.php?page=news_contents_5607

※参考
東京労働局「しっかりマスター労働基準法有給休暇編」

ブログ ≫≫≫ 「健康診断と地域産業保健センター」

先日、設立して10年ほどの会社(従業員10名)の人事担当者とこんなやり取りがありました。

担当者
「弊社は毎年4月に健康診断を行っておりましてね。創業当初は社員の平均年齢が20代でしたが、ここ最近平均年齢も上昇し、健康診断で再検査になる従業員が増えてきたんですよ。」


「御社の実状からすると、仕方がないことかもしれませんね…」

担当者
「弊社は毎年健康診断の後には一人一人面談を行っておりますが、その際に再検査の診断が出ている従業員に対して早めに病院に行くように話しております。」


「素晴らしいですね。労働安全衛生規則にあるように、健康診断の結果についての医師等からの意見聴取を、3か月以内に求める必要があります。」

担当者
「そうですよね。ただ、従業員からはなかなか忙しく、病院に再検査に行く時間が取れないと言う者もいて、困っています。しかも病院にかかると費用もかかるので益々足が遠のいている気がします。」


「たしかに、皆さんお忙しいですよね。」

担当者
「そうなんです。」


「それでしたら、地域産業保健センターという機関をご存知でしょうか。」

担当者
「いえ、初めて伺いました。どのような機関なんですか?」


「労働者50名未満の小規模事業場の事業主や小規模事業場で働く人を対象として、労働安全衛生法で定められた保健指導などの産業保健サービスを提供している機関になります。」

担当者
「そうなんですね。」


「じつは、この地域産業保健センターに依頼をすると産業医と保健師が会社に来てくれて、従業員の健康診断の結果をもとに意見聴取と健康指導をしてくれるんです。しかも、こちらのサービスは無料で受けることができるんです。」

担当者
「そんなことができるんですか。」


「さらにその結果をうけて、会社が取るべき措置も指導してくれるんです。」

担当者
「そうすると、諸々時間を短縮できますしお金もかからないのでとても良いですね。」


「そう思います。ただ、こちらはすごく問い合わせが多く、予約がすぐいっぱいになってしまうんですよ。」

担当者
「そうなんですね。急いで予約の電話をしてみます。」


「はい。また何かありましたらご連絡下さいね。」

地域産業保健センターでは、労働者50名未満の小規模事業場の事業主や小規模事業場で働く人を対象として、労働安全衛生法で定められた保健指導などの産業保健サービスを提供しています。利用回数には制限があります。1事業場あたり2回まで、労働者1人あたり2回までです。医療行為は行いません。またこちらのサービスは無料でうけることができます。

※参考
厚生労働省「地域窓口 地域産業保健センター」

ピックアップ

隔月更新のピックアップ記事、今回は
「働き方改革の中で注目されるフレックスタイム制とは」です。

今回の改正により、より柔軟にフレックスタイム制を活用することが可能となりました。育児や介護、病気の治療等と仕事との両立だけでなく、従業員のより効率的な働き方のひとつとしての活用が期待されています。

【フレックスタイム制の概要と改正点】
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1.フレックスタイム制とは
 あらかじめ定められた総労働時間の中で、従業員に日々の
 始業・終業時刻の決定をゆだねて、働かせることができる制度です。

2.時間外労働の取扱い
 清算期間と呼ばれるフレックスタイム制として区切った期間に応じた暦日数で、
 法定労働時間の総枠が決まり、この総枠を超えた時間が時間外労働となります。

3.2019年4月施行の改正点
【清算期間の延長】…上限が1ヶ月から3ヶ月へ延長されました。
【労使協定の届出】…清算期間が1ヶ月を超える場合、
          労使協定を所轄労働基準監督署へ届け出る必要があります。
【完全週休2日制の事業場における取扱い】…詳細は全文にてご確認下さい。
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▼全文はこちらから
http://contents.kyoshin.group/view.php?page=season_contents_5600

※参考
厚生労働省「フレックスタイム制のわかりやすい解説&導入の手引き」

おすすめ書式・リーフレット

今回のおすすめは、リーフレット
「平成31年4月から、労働条件の明示がFAX・メール・SNS等でもできるようになります」です。

労働基準法では労働契約を締結する際、労働者に労働条件を明示する義務があります。
明示方法は、これまで書面の交付に限られていましたが、平成31年4月1日より、労働者が希望した場合は、FAXや電子メール、SNS等でも明示できるようになりましたので内容をご一読下さい。
なお、明示の必須事項に変更はありません。

https://www.gazou-data.com/contents_share/207/150/nlb0594.pdf

編┃集┃後┃記┃
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2017年5月からスタートとした協心ニュースレターは、もうまもなく3年目を
迎えます。いつもご愛読頂いております皆様に心より御礼申し上げます。今後も
有益な情報を発信できるよう努めて参りますので、どうぞよろしくお願い致します。(水間)
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