社会保険労務士法人 協心

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無人販売店

支店長コラム

 この近年、AIに代表されるテクノロジーの進化はすさまじいですね。都会のコンビニ等では「AIを活用したレジなし店舗」が出現しはじめ、今後これが全国に普及していくのか、注目が集まっています。これからの社会では人手不足がいっそう進むので、無人化・自動化は当然の流れでしょうか。

そして先日、人口10万人そこそこのわが地元にもとうとう無人販売店が誕生しました。店内には大きな冷蔵庫・冷凍庫があり、餃子や肉まん等が所狭しと詰められています。興味深さに入店しましたが、店内には他に客はおらず、倉庫から勝手に商品をもっていくような、罪悪感に似たスリルを覚えました。

 商品を選択して店を出ようとしたその時、出口の横にある物体が目に入りました。それは、まさかの「入金箱」。。。AIを活用したレジなし店舗ではないの?と、思わず吹き出してしまいました。それは、田舎によくある野菜の無人直売所と同じシステムでした!

 性善説を前提にしたこのシステム…良くも悪くも日本以外の国では成立しないだろうな、やれやれ…なんて思ったのですが、同時にものすごい違和感に襲われました。あれ?これがまかり通るって実は素晴らしいことなのではないか?テクノロジーによる管理・監視が必要な社会と、そうでない社会。自分が身を置きたい社会はどちらだろうと。

 一見、テクノロジーで管理されている社会の方がスマートに感じます。が、そこには膨大な資源・労力・費用が必要で、長い目・大きい視点でみれば地球規模で色んな負担を皆で負わなければいけません。一方、入金箱…時代遅れでダサいようにも思えますが、そこには非常にシンプルで、かつ人間の信頼関係の上に成り立つ社会があります。

 文明として、どちらが成熟しているのでしょうか。表面的な華やかさとは裏腹に、少なくとも私は後者の方がしっくりくるなぁと。テクノロジーを否定するわけではありませんが、過度な依存は必ず副作用をうみます。格差程度ならともかく、人間の制御レベルを超えたテクノロジーは不要な事態を生み、リスクにしかならないような気がします。

 文明とは、テクノロジーのレベルでもビルの多さでもありません。人々が理不尽に虐げられることなく、安心して暮らせる社会こそ、文明の高い国・社会だと確信します。不要に高度なテクノロジーに振り回されるなと、時代遅れの入金箱から聞かされた気がします。不穏な世界情勢を前に、ただひたすら平和を願う今日この頃です。

 

大阪支店長 吉村 徳男

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