老いるということ

支店長コラム

 いつまでも若いと思っていたけれど、ふとした時に体力の衰えを感じる…そんな話を良く聞きます。
 
 もちろん他の動物同様、人は生まれた瞬間から死ぬ時まで着々と齢を重ねていく(=加齢)わけです。そして「加齢」に伴って生体機能が低下することを老化といいますが、まさに「ふとした時に体力の衰えを感じる」なんかは典型的な老化のサインと言えるでしょう。
 
 とまあ、学術的にいえば確かにそうかも知れませんが、実際には年を重ねるにつれ、近くの物も見えづらくなり、肩は上がらないわ腰は痛いわ…と生体機能の低下が生じていても、どういうわけか若く見える人がいらっしゃいます。
 
 私自身、そんな「高齢だけど若々しく魅力的に見える人」の謎について興味があり、「老いる」ということはいったい何なのだろうかと考えた時期があるのですが、今日は、自分なりにたどり着いた答えのようなものを皆さんにご紹介したいと思います。
 
 それは、
 「新しいものに興味を示さなくなったとき、老いが始まる」
 ということです。
 
 例えば「最近の歌手は何歌ってるのか良く分からないし、誰が誰なのか顔の見分けもつかない…昔の歌手はそんなこと無かったぞ!」と言うおじさん。
 一方「ねえねえ、最近よくテレビで見るあのバンド、とっても格好良いわよねえ」と目を細めて嬉しそうに話すおばあさん。
 
 どちらが「老いている」のかと考えたときに、私はどうも前者のおじさんのような気がしてならないのです。
 
 もちろん音楽だけではありません。
 「昔は良かった」「俺の若い頃はこうだった」と自分の価値観に固執してしまうと、今を生きているにもかかわらず、「過去」にばかり目を向けて「今」を見ることが出来ていない状態となり、どんどん世の中に取り残されていってしまうことになります。
 それこそが「老いる」ということなのではないでしょうか。
 
 ここへ来て世の中はありとあらゆる分野で激しく動き始めています。
 様々な技術革新や環境の変化が、過去の「正解」を現在の「誤り」に―まるでオセロの石を続々とひっくり返していくように―急激に変えていっている真っ最中なのです。
 
 その世の中の変化にできるだけ興味を持ち、その動きを観察・評価しながら対応をしていく。組織運営には欠かすことのできない振る舞いですが、なかなか既存の考え方や旧い枠組みから抜け出せない経営者やマネージャーがいるのも事実です。
 
 「自分は違うよ」と思われた方の中にも、きっといらっしゃいますよ。頭がカチカチになってしまっているおじさんが。
 
 私も今日はラジオをつけて、(旧いジャズばかり聴かずに)流行りの曲を聴いてみるとしましょう。

 

兵庫支店長 増尾 倫能