社会保険労務士法人 協心

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舐めてません

支店長コラム

 先日、近所のスーパーマーケットに食料品を買いに行ったときのことです。ひとしきり買い物を終え、支払いを済ませてお店を出ようと出口付近にある「お客様の声」がはられた掲示板の前を通り過ぎたのですが、ちょうどその瞬間、私の視界の端に何か違和感のようなものを感じました。その違和感の正体を突き止めるためすぐに掲示板の前に戻ります。
 
 そこにはなぐり書きのような文字で、このような投書が書かれてありました。

  
「お弁当を売っているくせに電子レンジが無いなんて客を舐めてんのか」

  
 実際はその後にも何行か書かれていたのですが、冒頭の強烈な文章に軽いめまいのような感覚がしたのでその続きや、それに対するスーパーマーケット側の回答を読むことなく(暗澹たる気持ちで)お店を出ました。
 
 この投書を書いた人にとっては、お弁当を売っている店には全て電子レンジがおいてあるものだという思い込みがあったのかもしれません。しかしせいぜい「あ、この店にはレンジがないのか…今度からちょっと遠いけど別のコンビニで買うことにするか」程度でおさまるのではないでしょうか。そうではなく、あまりにも想像力が欠如していて、他者を思いやる気持ちも無く、自分の考えは正しいと信じ込んだ上で、極めて暴力的かつ攻撃的な言葉を選ぶ人がいることに(大げさではなく)恐怖を感じたのです。
 
 はるか昔、聖徳太子によって制定された十七条憲法にも“和をもって貴しとなす”とあるように、古くから日本では他者との調和や周囲といさかいをおこさないことが美徳とされてきたように思います。言うまでもなく建設的な議論は大切なのですが、このように言葉の受け手がどう感じるかの想像力を欠いた、あまりにも自分勝手な振る舞いを見かけることが、最近多くなってきたような気がするのです。
 
 このコロナ禍で皆それぞれに「思い通りにいかない」ことがあることでしょう。中には収入が大きく減ったり、仕事を失ったり、あるいは大切な方をなくされたりする方もいらっしゃいます。今までに経験したことのない環境の下、ただでさえ多くのストレスを感じながらも、皆それぞれに懸命に過ごす毎日。そんな中、他者への想像力だけは失わないようにしたいものです。

 

兵庫支店長 増尾 倫能

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