4月になり新入社員を迎えた会社も多いのではないでしょうか。今年入社した方はコロナ禍で制限が多い中での就職活動ということでさぞかし大変だったと思います。しかし、困難に立ち向かったその経験を糧に新社会人として是非とも頑張って頂きたいものです。
最近、元プロ野球選手のイチローさんが社長だったら採用面接でどんな質問をするか、ということが話題となっていましたね。イチロー社長の質問は、「人の悪口を言いますか?」、「悪口を言うとしたらその人の前でも言えますか?」というイチローさんらしい質問でした。この質問の意図は、「本人の前でも言えるなら悪口を言ってもいいが、本人の前で言えないのなら、僕は言わないというルールがある」というイチロー社長の価値観に合うかどうかというものです。
イチロー社長の質問のように企業の理念や価値観に合うかということも重要ですが、
ここ数年ビジネスの世界でも注目されているのが「GRIT(グリット)」という能力です。「度胸(Guts)」、「回復力(Resilience)」、「主体性(Initiative)」、「執念(Tenacity)」のイニシャルで造られたもので、「やり抜く力」と言われています。
この能力は先天的な才能ではなく、後天的に身につけることができる能力で、もともとの知性や才能とは必ずしも相関していないと言われています。つまり、知性や才能があってもやり抜く力がないと目標を達成できず、逆に知性や才能がなくてもやり抜く力があれば、粘り強く仕事に取り組み目標を達成することができるということです。
後天的に身に付けることができる能力なので、ぜひ新入社員の方々にはこの能力を伸ばしてほしいですね。会社としては失敗を恐れない環境を創ることが重要と言われています。失敗を恐れてチャレンジできない環境ではこの「GRIT」という能力は伸びないということで、「チャレンジして失敗したことよりも、チャレンジしないことの方が失敗」だということですね。
「GRIT」という造語のせいもあり何か新しい能力のように思えますが、「やり抜く力」の源は「情熱」ではないでしょうか。若い世代の方に、「情熱」というとそっぽを向かれてしまいそうですが、この困難な時代だからこそ「情熱」がキーワードになるのではないかとも思っています。ですので、まずは自分自身が「情熱」を持って仕事に取組み、周りの職員に「情熱」を伝播させていきたいと思う今日この頃です。
東京支店長 白倉 玄