こんにちは。社会保険労務士法人協心の谷口です。
緊急事態宣言が解除されてから2か月と経たないうちに、各地で再び感染者が増加
傾向にあります。日常生活が戻りつつありますが、コロナウイルスとの共存をして
いく中では、一人一人の感染予防は重要です。皆さん注意しましょう。

それでは「ヒトの芽コトの芽」はじまりです。


<今回号のコンテンツ>

  1. 1.人事ニュース 「育児短時間勤務制度における実務上の留意点」
  2. 2.ブログ    「パワハラ炎上対策」
  3. 3.支店長コラム
  4. 4.トピックス   「新型コロナウイルス対応関連情報」
  5. 5.おすすめ書式・リーフレット

1要チェック! 人事ニュース ≫≫≫

● 育児短時間勤務制度における実務上の留意点 ●

従業員に子どもが生まれたときや従業員が育児休業から職場復帰する際、
育児短時間勤務を選択するケースがあります。そこで、育児短時間勤務制度に
まつわるよくある質問をとり上げます。

【内容の一部】
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1.育児・介護休業法では、事業主が講ずべき措置の一つとして、
  育児短時間勤務制度があり、3歳に満たない子供を養育する従業員については、
  1日の所定労働時間を原則6時間とする制度の導入を、会社に義務付けています。

2.育児短時間勤務者に時間外労働(残業)をさせることについては、
  育児・介護休業法に定められている所定外労働の制限があり、3歳に満たない子を
  養育する従業員が請求した場合、事業の正常な運営を妨げる場合を除いて、
  所定労働時間を超えて労働させてはならないというものです。
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▼全文はこちらから
http://contents.kyoshin.group/view.php?page=news_contents_6483

■参考リンク
厚生労働省「育児・介護休業法について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html

ブログ ≫≫≫「パワハラ炎上対策」

令和2年6月1日より、職場でのパワーハラスメント(以下パワハラ)の防止等に関し、労働政策推進法の改正が施行されました。
また同日付で、事業主が職場におけるパワハラ問題に関して講ずべき指針も適用となっています。(いずれも、中小企業は令和4年3月末までは努力義務)

部長
「まいったなぁ。ある社員(以下部下)が、先日直属の主任に注意を受けたんだが、それが常軌を逸したパワハラだったとしてSNSにアップしたところ、炎上してしまってね。部下は一人でも加入できる労働組合に入っていて、そこから団体交渉も迫られていて難儀しているんだ。」


「近年よく耳にしますね。あっという間に拡散するので、一度火が付くと本当に大変ですよね。」

部長
「全くだ。いろんな方向に尾ひれがついて、あることないことを言われてしまっているよ。」


「ええ、匿名性の陰に隠れて言いたい放題ですよね。労働問題でも、パワハラ案件は特に炎上しやすいと言われています。」

部長
「へぇ、解雇や残業代未払い等よりも?」


「はい。パワハラは多くの人達が経験があり、身近な出来事として捉えやすいのでしょうね。今回の件は、パワハラを裏付けるような証拠等はあるのでしょうか?」

部長
「まだ確認できていないんだけれど、どうやら部下がその状況をスマホで録音していたらしい。しかしだよ、これは立場を変えれば秘密録音だと思うんだ。それ自体も問題だと思うのだが。」


「ええ、ただ裁判の際、秘密録音は証拠として認められるケースが多いようです。その録音が、相手(主任)に対し、力で拘束するような、人権侵害的な手段を用いて、強制的に本人が行ったものでない場合は、肯定される可能性が高いです。」

部長
「となれば、今回は部下がコソっと録音して、主任はそれに気付かずいわば遠慮なく罵倒しているのだから、強制的という概念には全く当てはまらないな。」


「そうですね。ところで主任の方にヒアリングはできましたか?」

部長
「ああ、話を聞いていると、部下も日頃から問題はあったみたいだ。社内での金銭トラブルや新人への威圧的な態度、取引先とのアポをドタキャンする等が相次いでいたらしい。主任もこうなる前に何度も注意していて、それは周りの複数の社員からも聞いているよ。」


「であれば、ただの理由なきいじめとは違うのですね。」

部長
「主任も『堪忍袋の緒が切れてしまった』と言っていた。事の重大性は認識しているようで、感情にまかせて罵倒してしまったこと自体は反省していたよ。」


「なるほど、徐々に概要が掴めてきました。労働組合側は『これは自らの立場を笠に着たあるまじき発言だ』などのように、パワハラ行為を軸に主張してくると考えられます。会社としては過度の発言自体は否定できませんが、この部下の日々の勤務態度については、団体交渉の際に伝えるべきだと思います。」

部長
「だろう?こっちにも言い分はあるわけだ。堂々と主張しようじゃないか。」


「そうですね、是非・・・と喉元まで出かかっているのですが、対応を間違えると二次炎上に繋がりかねないので、冷静に進めたいのです。」

部長
「さすが第三者(笑) というと?」


「まずは、主任のパワハラ発言については、素直に過ちを認めて謝罪する方が、早期解決には有効だと思います。その上で、事に至るまでの経緯を客観的に伝えます。『パワハラには該当しない』『そもそも当人に問題がある』等のように徹底抗戦になると、その対応に反発して更に火勢が強くなってしまうのです。」

部長
「確かに主任は非を認めているが、それでは会社が一方的に悪者になるじゃないか?納得いかないな。」


「そのお気持ち、強く共感します。ただ、事の収束を最優先するには嵐が過ぎるのを待つことが、結果的に近道という場合もあります。ある企業が人事異動パワハラで炎上した際、会社の見解を ホームページで掲載したところ、逆にそれをSNSで引用され再炎上したケースもありました。このような炎上案件は『燃料切れ』ではないですが、意外に一度静まると新たな火種がない限り再燃しにくい面もあります。」

部長
「耐え難きを耐え・・・か(溜息)。まず我々が取る対応としては、事の顛末を冷静に分析して、当方に非のある部分は認め、その上で経緯を事実に忠実に伝えていく・・・といった感じかな。それで組合側がどう出てくるか。厄介な案件だが、引き続き相談に乗っていただきたいので、宜しく頼みますよ!」

今回はごく簡易な例を挙げましたが、実際は複雑で一筋縄ではいかないことの方が多いでしょう。
しかし、原因及び経緯を解きほぐし、最適な対応を模索することは、どんな案件にも言えることです。
まずは協心担当者までご相談ください。

※参考:パワーハラスメント対策等(東京労働局)
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/00330.html

支店長コラム

今回は、兵庫支店長によるコラム 「間違いを認めること」

トピックス ≪新型コロナウイルス対応関連情報≫

厚生労働省より企業の方向けのQ&Aが7月10日更新されました。

新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)

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■特設ページ【新型コロナウイルス対応関連情報】で最新情報を発信中■

協心WEBサイト  http://kyoshin2022.kir.jp/wp/news/covid-19/

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おすすめ書式・リーフレット

今回のおすすめは、リーフレット
「休業開始時賃金月額証明書(育児)の作成に当たっての留意事項」です。


https://www.gazou-data.com/contents_share/207/150/nlb1458.pdf

新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置による休業を取得している場合、
育児休業給付金の休業前賃金日額の算定の特例措置として、その有給の休暇は賃金支払の算定基礎に含めないことになりました。証明書の記載方法を確認しておきましょう。

編┃集┃後┃記┃
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雨の日が続いており、なかなか外出もできない状況です。各地での豪雨災害を
見ていると、自分が住んでいる場所や家族の住んでいる場所は大丈夫なのかと
心配になります。ハザードマップなどを利用して、危険な場所や避難経路など、
再度確認しておこうと思います。
(谷口)
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