私も気づけばアラフィフになり、暴飲暴食ができなくなってきた今日この頃。ランチタイムのお弁当も、大盛よりは少量だけど肉や魚と惣菜等がバランスよく入った五穀米のお弁当を選んで買うようになりました。洋服についても、ファストファッションだけでなく、年齢に見合った上質のものをご褒美に選ぶようになってきました。まさに「量より質」を優先したセレクトです。

 

 一方で、仕事をする上では先ずは「質より量」の方が大切だなと最近私は感じています。

 

 春は異動の季節とも言います。我々も今年に入って多くの社員を迎え入れました。環境変化にともない、新しい事や場面に遭遇する機会も多いでしょう。そうすると「失敗をしたくない」「こんな事を聞いてもいいのか」「周囲に迷惑を掛けたくない」と思う事で慎重になる事もあるでしょう。

 

 そんな時私はこう思います。「まずやってみよう!」

 

 新しい数多くの事や場面に対して積極的に行動する事で経験が得られます。経験から学ぶ事は、考えるだけよりも多くの情報が得られ、また知識や考え方の整理ができます。期待通りの結果が得られれば自己効力感が高まり、自信につながります。期待通りの結果ではない場合も、それを機会だと捉える事で新たなスキルを掴むチャンスになります。

 

 サポートする側は「まずやってみよう!」という気持ちにつなげる事が大切ですね。

 

 行動面だけでなく、私は日頃のコミュニケーションについても「質より量」が大切だなと感じています。

 

 私は組織の運営方針や取り決め事項等の周知を行うために週に1回10分程度のプレゼンテーションを行っています。職員全員の業務の手を止めて話を聴いてもらう訳ですので、要素を絞って伝える事を意識しています。ただ、このプレゼンテーションを通してきちんと「伝えた」と私は思っていても、同じ言葉に対して個々の人が持つ価値観は異なりますので、もしかすると私の意図とは違う伝わり方をしているかもしれません。

 

 特に職場内といった限られた空間、同じような業務をしている者同士の間では、自分以外の他人が自分と同じように考えて同じように行動するはずと思いがちになります。何かを伝える際に一般化している用語を使ったり、曖昧な言い回しをすると、相手は個々の価値観で受け止められる事から、認知のズレが生じやすい状態に陥りやすくなります。

 

 今回の〇〇、どう受け止めているか
 最近やっている〇〇について、課題と感じている事は
 今、困っている事は   ......等  

 

 こういった考えや気持ちを伝える・聴く機会は多ければ多いほど、早ければ早いほど認知のズレの軌道修正が容易になります。たぶん〇〇だろう、〇〇のはずだ、〇〇すべきだ、という思いにとらわれすぎない事も大切です。

 

 ビジネスの基本は「報・連・相」と新人時代に教わりましたが、これは下から上へのベクトルだけではなく、上から下へ、また横から横へも同じだと思います。コミュニケーション機会ほど量(頻度)にこだわって取り組んでいきたいと思っています。

 

神戸支店長 春原 真起子