これまでの人生において、幾度となく受験や試験というものに向き合ってきましたが、皆さんはどのような方法でそれに向けて取り組んできましたか?
大きく二つのタイプに分かれるかと思います。勝手に名称をつけるとすると、事前コツコツ型とほぼ一夜漬け型の二つ。事前コツコツ型は、日が迫るかなり前から少しずつ準備を進めていくこと、ほぼ一夜漬け型は、日が迫ってくることを感じてから勢いよく取り組むこと、私はそう捉えています。
なお、私は事前コツコツ型…寄りだと思います。この二つのタイプについては、どちらにも集中力の持続面、時間面等、メリット・デメリットがあるため、どちらかが優れているということではありませんが、私は日が明らかに迫ってくることを感じながらの取り組みがどうしてもストレスに感じてしまい、本来の力を発揮できないと常日頃感じていました。
これは仕事に対しても同じです。シングルタスクだけならまだしも、常にマルチタスクが存在する状況の中、特に私はこの期日というものにストレスを感じているからこそ、少しでも前倒しすることを意識しています。
前倒し…予定されている業務やタスクをスケジュールよりも早く完了させることを指します。私もこの意識を継続させて100%できているかというとそうではありませんが、目の前のものと早めに向き合うことで、精神的にも楽になり、落ち着いて広い視点から取り組むことができます。そして、何よりも心に余裕があるので、頭もよく働いている気がします。
一般的にビジネスにおける前倒しによる良い影響として、生産性の向上、リスク管理の強化、ストレスの軽減、競争力の強化等が言われていますが、まずは個々の日常業務にあてはめて、自分なりの前倒しを考えることをおすすめします。
前もって判明している1ヶ月以上先の期日があるとするならば、敢えてその2週間前を自分にとっての仮期日に設定する。あくまでも仮期日ですので、焦りというものはありません。もちろん、早い段階でそのタスクに向き合い始めることは必要となりますが、これを実行できれば、自然と前倒しが完了です。途中に突発的なタスクが入ってきたとしても、時間的な余裕がある分、冷静に対応することができます。前倒しするということは、後回ししないということにも繋がりますので、やはりこの意識を持てるかどうかが重要となります。
ちなみにこの支店長コラムを作成している今は、掲載期日のおよそ2週間前です。時間に追われることなく落ち着いて、あーでもない、こーでもないとコラムの文面にゆっくりと向き合うことができています。集中力の面からテレワークを活用しつつ作成していますが、今日でまた一つ前倒しが完了です。
大阪支店長 東 武志