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支店長コラム

 今はどうかわかりませんが、昔は多くの家庭に立派な将棋盤がありました。私も祖父や父に教わりながら指していた記憶がありますが、さほど上達しなかったのでしょう。小学校低学年を最後にその後はたまにゲーム機で遊んだ程度の記憶しかありません。

 先日、羽生善治さんが連続29期も保ってきたA 級からの降級が決まったとの記事を見ました。残念な気持ちが先に立ちますが、多くのプロ棋士がひしめく世界で、最高峰まで上り詰め、その場所に長きに渡り君臨し続けることの難しさたるや。まさに凄いの一言です。

 その羽生さん、一説には「千手先を読む」とも言われていましたが、ある番組でこの質問をされた時に、「五手先を3パターンずつ考えている」と答えていました。なかなかピンとこなかったのですがこういうことですね。

 ①次の一手を3通り考える(一手目)
 ②その3通りに対して、相手がどんな手を打つ可能性があるかを3通りずつ考える(二手目)
 ③その相手の手に対して、次にどんな手が考えられるかを、またそれぞれ3通りずつ考える(三手目)

 羽生さんの場合、さらにこの二手先の五手目まで考えてから次の最善の一手を決めていることになります。頭の中で考えている手の数は、3×3×3×3×3で実に243通りとなり、常人には到底マネのできない領域です。

 千手先と聞くと限りなく遠い未来を想像してしまいますが、「五手先を3通りずつ考える」は遠い未来ではなく、近くをより深く掘り下げて考えるというイメージで、今の私にも少なからず参考になる部分があります。

 例えば、現時点で考えられる戦略をいくつかのパターンに分け、より最適なものを選択すること。そして次の一手を打つ際はその時の最適を、その次の一手もその時の最適を選択するということ。なるほどこの繰り返しが必要ということはエンドレスで思考し続けなさいということですね。なかなかしんどいです。

 しかしながら、時代は刻々と変化しています。さらにそのスピードがより一層早くなってきた現代において、まさに今の最適がなにかを見定めることが重要です。そのためいかに多くの有効な選択肢を保有することができるか。いくらしんどくても思考停止するわけにはいきません。

 さすがに羽生さんレベルに達するのは不可能なので、せめて二手先を3通りくらいが限界でしょうか。それでも頭から煙が出そうです。

 

福岡支店長 城戸 康行

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