社会保険労務士法人 協心

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続・ノムさんに学ぶ

支店長コラム

 【君子は其の言の其の行いに過ぐるを恥ず】

 孔子は、実際にできそうにもないことや威勢のいいことを口にすることを戒め、自分の発言と行動のバランスをとることの大切さを教えました。

 野村監督はこの言葉に共感を抱きながらも、その一方で「リーダーたるものは、自分の持てる力を十分に発揮するなら成功しようが失敗しようがそんなことは問題ない」という発想を持つことも大切だと語っています。確かに結果ばかりを気にしていたらなかなか前に進めないですよね。

 理論や知識もさることながら、「人生意気に感ず」という言葉のとおり、時として人は情によって動く生き物です。そういったときに、「実際に出来そうもないことを口にするな、あくまでも自分の持てる力を認識したうえで、それを十分に発揮せよ」というのが孔子の教えです。

 少し違和感を覚えませんか?

 「出来そうもないこと」をやり遂げることも仕事をするうえで大切です。やる前から出来る・出来ないの境界線を作ってしまうような後ろ向きな考えではダメですよね。そのまま解釈すると、出来ることだけやって出来ないことは放っておく、みたいな印象を受けますが、おそらくそうではなく、もっと深い意味があると考えます。

 まず、自分の持てる力を認識することとはどういうことでしょう。簡単なようで難しいことですよね。自分の持てる力を認識するためには、自分のことをいかに客観的に見ることができているかが問われます。悲観的過ぎてもダメですし、楽観的過ぎてもしっかりと認識することは難しいでしょう。

 この認識を誤ると、「出来そうなこと」と「出来そうにないこと」の正確な選別は出来ません。そう考えると、うまく認識できた人が判断した「出来そうなこと」は、出来る可能性が極めて高く、逆に「出来そうもないこと」は出来る可能性が極めて低い、ということです。
このことから、一番重要なことは、出来る・出来ないの「選別」ではなく、正確な選別を行なうための「認識」なのです。

 先の野村監督の言葉を私なりに補足してみました。

 「正確な選別を行なったうえでの『出来そうなこと』に対して、自分の持てる力を十分に発揮したのであれば、成功しようが失敗しようがそんなことは問題ない。」

 先日、会社を経営する先輩がこんなことを言っていました。

 「うちの社員は先を読みすぎて行動を控える傾向にある。無難な結果だけを求めて大きな一歩が踏み出せていない。こういうところを変えていきたい。」

 自分の持てる力を認識したうえで、それを十分に発揮できる人材が出てくることを祈りつつ、私も同じ場所に立ち止まっているわけにはいかないと身につまされる思いです。

 

福岡支店長 城戸 康行

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