働き方改革の議論が進んできました。テクニカルなことは色々とあるのですが、この改革の根本は、生産性の向上=いかに社員の力を引き出すか、だと捉えています。その種の相談が増えてきており、今後は特に「モチベーション」がキーワードになってきます。それを踏まえて、当支店は来年度から「すげえ働きたい事務所」を目指して、まずは当法人全体のモチベーションを上げるところから始めて、外部(顧客)に拡散していこうと考えています。
 
 モチベーションを向上させる手段として、アブハム・マズローという心理学者の「欲求5段階説」がよく引用されます。その説では、人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求が満たされると、より高次の階層の欲求を欲するとされています。職場での欲求に当てはめると、下記のようになります。
 
第1階層:生理的欲求  最低限の給料や生存を脅かさない労働環境を求める欲求
第2階層:安全欲求   適正な労働条件、法令順守できている環境を求める欲求
第3階層:社会的欲求  組織に受け入れられたい、相談できる上司や同僚を求める欲求
第4階層:承認欲求   仕事で認めてほしい、適正な評価をしてほしいという欲求
第5階層:自己実現欲求 自分の力を発揮して組織や社会に貢献したいという欲求
 
 管理する側から考えると、いかに社員の欲求水準に合わせたマネジメントを行なうか、いかにより高い欲求水準に導くかということが、イキイキと働ける職場環境を創る上で重要だと考えます。欲求階層の高さと仕事の充実度は比例しており、社員の階層が変わると、考え方や発言も変わります。興味の内容や読む本まで変わってきます。今まで自分の処遇ばかり考えていた人が、仕事について考えだし、仲間について考えだし、社会貢献について考えだすといった正のスパイラルが起こります。この社風を創り出すことが大切だと思います。
 
 ちなみに、マズローは晩年、5段階の欲求階層の上にさらにもう一つの段階があると発表しました。それは「自己超越」という段階。「目的の遂行・達成『だけ』を純粋に求める」という領域で、見返りも求めずエゴもなく、自我を忘れてただ目的のみに没頭し、何かの課題や使命、職業や大切な仕事に貢献している状態だといいます。
 
 この言わば「第6階層」の人間は全体の2%程度と言われていますが、幸運なことに私はこの階層と思われる人と何度か仕事をさせていただいたことがあります。その人の、周囲に与える影響力やパフォーマンスは圧倒的で、他の階層の人の比ではありません。今後もぜひこの階層の人達と一緒に仕事がしたいと思っていますし、私自身もこの階層に到達したい、そう思いながら、日々精進しています。
 

大阪支店長 吉村 徳男