新年度がスタートしました。日本では学校が4月開始ということもあり、幼い頃からこの時期は新しいことが始まる、変化が訪れるタイミングであることを自ら感じてきました。春が来るとソワソワする…社会人になるまではそんな日々を過ごしてきた気がします。

 

 ではそもそも年度って何なのか調べてみると、「事務等のために、暦年とは別に区分した期間」を示しています。つまり、組織や団体によって異なるものになり、独自に定められているというわけです。

 

 そんなことはつゆ知らず、社会人なりたての頃は「~年の資料をとって」とか「~年度の資料を提出して」という言葉の意味が混在してしまい、誤った対応をしていたことがありました。学生生活が長かったにもかかわらず、年度のことなんてこれっぽっちも考えることがなかったんですね。その程度でした。

 

 なお、冒頭の学校に関しては、学校教育法において4月が年度始まりであることが規定されています。企業においては決算に合わせて事業年度が定められていますので、時期はまちまちですね。ただ、国や地方自治体の会計年度が4月ということもあり、それに合わせる企業が多いようです。

 

 この国や地方自治体の会計年度ですが、詳しく調べてみると、当初から4月だったわけではなく、かなりの変遷を遂げています。

 

 明治2年に初めて制度化された際は「10月」、新米の収穫時期に合わせています。明治5年の変更時は「1月」、日本が西暦を採用したことに伴うものです。そして明治7年の変更時は「7月」、地租の納期に合わせる形をとりました…と、この後も変遷を重ねて、最終的には明治19年で今のように落ち着いたことになります。短期間で開始月を変更してきた経緯から、試行錯誤を繰り返してきたことがわかります。

 

 それでは海外の会計年度はどうなっているのかというと、暦年に合わせて1月をスタートにしている国が多いようです。そういったこともあり、グローバルな活動を推し進める企業においては、海外の慣例に合わせて、1月から12月までを年度とするところが多く見受けられます。戦略的な決算月の変更です。ただ、イギリスのように日本と同じ会計年度の国も多数存在しています。国ごとの事情に基づいて法律で定められているようです。

 

 協心においては新しい体制での新年度を迎えることになりました。支店としても、これまで設けていたチーム制の機能をより強固なものにするため、各自がミーティング等を重ねたり、役割を明確にしたりと、創意工夫しながら活発的に取り組んでいます。

 

 年度というのは一つの区切りでもありますので、またここから一丸となって新しいものを築きあげることができたらと思います。

 

 みなさま、今年度も何卒宜しくお願い致します。

 

大阪支店長 東 武志