つながるより、つなぎたい。

2026.11.04

Today’s Question(今日の問い)

人とのつながりは、何のためにあるのでしょうか。
自分の人脈を広げるためでしょうか。それとも、つながりから新しい価値を生み出すためでしょうか。

Background(きっかけ)

先日、協心の設立10周年記念祭を開催し、100社ほど参加いただきました。
これまで協心を支えてくださった多くの方々にお集まりいただき、改めて人とのご縁のありがたさを感じる時間となりました。

その中で、特に印象に残ったことがあります。
それは、参加された企業の方々が、私たちの知らないところでも新しいつながりを生み出していたことです。

初めて出会った経営者同士が話し込み、後日改めて会う約束をする。そんな様子を見聞きして、私は不思議な喜びを感じました。

振り返ってみると、私は経営者でありながら、自分自身の人脈を積極的に広げようとは、あまり考えてきませんでした。
多くの人と知り合うことよりも、今ある関係を深めたり、自分自身の思考を深めたりすることに時間を使いたい。そんな考え方だったように思います。

ところが今回、あることに気づきました。

私は、自分が誰かとつながること以上に、誰かと誰かをつなぐことに喜びを感じるのかもしれない。

My Perspective(私の仮説)

そもそも、人とのつながりは、それ自体が目的なのでしょうか。

人脈が多いことと、社会に価値を生み出していることは、必ずしも同じではありません。
一方で、異なる経験や強みを持つ人たちが出会うことで、それまで実現できなかったことが実現する場合があります。

一社では解決できない課題も、別の企業や金融機関、学校、地域の人々と協力することで、解決の糸口が見つかるかもしれません。

大切なのは、単につながることではなく、その先に何が生まれるか。
つながりは、増やすものというより、育てるものなのかもしれません。

そして、そんなつながりを生み出す役割も、これからの協心が担えるのではないかと考えるようになりました。

In Practice(実践)

協心には、全国の拠点を通じて、約1,400社の顧問先企業とのご縁があります。
これまでは、それぞれの企業に対して、人事労務の専門家として支援することが中心でした。

しかし、考えてみれば、それぞれの企業には異なる強みがあり、異なる課題があります。
その企業同士が出会うことで、新たな事業や協力関係が生まれる可能性もあります。

さらに、企業と金融機関、企業と学校、企業と地域をつなぐことができれば、協心が社会に提供できる価値は、もっと広がるのではないでしょうか。

10周年記念祭では、これからの協心が、地域のさまざまな主体をつなぐ「協働ハブ」を目指すことを宣言しました。

もちろん、宣言しただけで実現するものではありません。

誰と誰をつなぐことが本当に役に立つのか。協心はどのような役割を担うべきなのか。これから一つひとつ実践しながら考えていく必要があります。

ただ、目指したい方向は明確です。

協心が目指すのは、つながりを増やすことではなく、つながりから新しい価値が生まれる社会をつくることです。

Next Question(次の問い)

では、人や企業がつながれば、自然と協働が生まれるのでしょうか。

おそらく、そう簡単ではありません。
それぞれの立場や目的が異なるからこそ、協働には何か共通するものが必要なのだと思います。

その「共通するもの」とは、一体何なのでしょうか。
これからの協心の実践を通じて、考えていきたいと思います。

協心のことば

つながることが目的ではない。その先に、何を生み出すか。